こんにちは!
すきバサミを使わないダメージレスカットをする美容室boappu(ボアップ)です。
すきバサミを使わないカットと聞くとどういうイメージをしますか?
「すきバサミを使わないってことは毛量は減らせないの?」
「それともすきバサミを使わずに毛量は減らせるの?」
その答えは…すきバサミを使わずに毛量を減らします!
でもなんでそんなことを…?
そう思うあなたへ、私達が胸を張ってオススメするすきバサミを使わないダメージレスカットの秘密をお教えします!
まず、すきバサミは世界中の全美容師が持っていると言っても過言ではないくらい美容師にとって必要不可欠なアイテムです。
ハサミとすきバサミの2本のハサミを使ってヘアスタイルをデザインしていきます。
もはやスキバサミを使って毛量を減らすのは、当たり前のことなんです!
毛量を減らすことでのメリットもたくさんあります。
- ドライヤーが楽になる
- 扱いやすくなる
- ボリュームが収まってスッキリした印象になる
では、なぜ私達がすきバサミを使わずにカットをしているのか…?
その理由を説明していきます!
でもその前に…!すきバサミの構造について少し説明させてください。
すきバサミはギザギザのクシ状になっていて、ギザギザの数や幅で10%、20%、30%〜と髪の毛のすく量が変わります。
クシの突起部分の髪の毛は切れる、溝部分に落ちた髪は切れないということです。
しかし、溝部分に落ちた髪の毛も刃に押されて溝に落とされているので、髪の表面には見えない傷ができているんです。
すきバサミで髪を切られている時のハサミの音を意識して聞いたことがある方はいますか?
長さを切るハサミは「チョキンチョキン」とスパンっと切れているような音に対して、すきバサミは「ジョキジョキ」といった少し鈍い音がします。
この音が心地よくて好き…♡と言う方もいらっしゃいます。
しかし、あの音は髪の毛を無理やり引きちぎっているとも言える音です…!
美容室でカットしてもらう時ハサミの音を聞いてみてください。
↑このすきバサミの構造を聞くだけでなんとなく、スキバサミ…なんか髪の毛傷みそう…と思いませんか…?
では話を戻して、『私達がすきバサミを使わないでカットする理由』を大きく分けて3つ説明していきます。
すきバサミを使わないでカットする理由
①枝毛を増やさないため
先ほど説明したように、すきバサミによってできた髪表面の見えない傷、これが後の枝毛に繋がります。
髪をすくことが枝毛を発生させることに繋がっていたなんて思いもしないですよね。
枝毛は、髪の表面のキューティルクが剥がれて、髪の内部が露出して避けた髪の毛のことです。
枝毛になる原因はたくさんあります。
紫外線や摩擦などの日常生活で受けるダメージ、ドライヤーやアイロンなどの熱ダメージ、カラーやパーマなどの薬剤によるダメージなどです。
これらのダメージ全てを回避するのって不可能に近いと思いませんか?
カラーやパーマ、アイロンはまだしも、紫外線や摩擦、ドライヤーは避けられないと思います。
「すきバサミで枝毛ができる」のではなく、「すきバサミによってできた髪表面の小さな傷が日常生活によるダメージによって枝毛へと変わる」ということです。
②髪が広がりにくくするため
「髪の毛をすきすぎて逆に髪の毛が広がって最悪…」
「髪がクセで広がるから量を減らしてボリュームを抑えたかった…そう思っただけなのに、なぜか逆にバサバサになって扱いにくくなった…」
こんな経験をしたことある方も多いのではないでしょうか?
この原因はすきバサミではなく、髪の性質にあります。
髪の毛は短いほど立つ!浮く!量を減らせば減らす程短い毛が多くなって広がる!これが髪の性質です。
髪の長さや髪質、スタイルによって、すく場所やすく量を考えないと、大変なことになってしまいます。
さらに、その性質を理解せず、すきバサミで「軽くなれ〜!」とジョキジョキすきまくっていたら広がり+ゆくゆくは枝毛もできてきてパサパサの髪になってしまうということです。
③ヘアスタイルの持ちを良くするため
枝毛を増やさないため&髪を広がりにくくするため、この2つからヘアスタイルの持ちが良くなることは何となくイメージできるのではないでしょうか!
切った直後はいい感じでもすぐにバサバサになちゃったら悲しいですよね。
お家でも簡単にお手入れしやすく、そして良い感じのヘアスタイルが長持ちするためにも、すきバサミを使わないカットがおすすめです!
これまでの話を知ってしまうと、「じゃあ、みんなすきバサミ使わずカットしたらいいじゃん!」と思いますよね?
次は、『すきバサミは傷むのにほとんどの美容師がすきバサミを使用する理由』を3つお話します。
なぜほとんどの美容師がすきバサミを使うのか?
①すきバサミが傷むと思っていないから
すきバサミでも傷まない!そう考える美容師さんもたくさんいるし、すきバサミを否定したい訳ではありません。
すきバサミの正しい使い方やメンテナンスをしっかりしていると、ダメージも極限まで抑えることもできると思います。
- すきバサミを定期的に研ぐ
- 濡れた髪用、乾いた髪用など用途をきちんと守る
- 一度に多くの毛を切らない
このようなことを徹底していれば良いのですが、それでもすきバサミの構造的に髪の毛への小さい傷は0にはできないのではないか…と思います。
本当に気にならないくらいの細かい傷ではあるのかもしれませんが、私はそこにもこだわっています!
でも正しい使い方をしないとすきバサミで髪が傷むと言うのは本当ですよ!
②早くて便利だから
すきバサミは簡単に髪の毛をすけるとても便利な道具です。
早く・簡単・楽に髪の毛の量を減らすことができます。
実際私もすきバサミを使わないカットを習得したての頃は髪を減らすのめちゃくちゃ時間がかかっていました。
正直、慣れるまではすきバサミを使った方が断然早かったです。
③すきバサミを使わずに髪を減らす技術が浸透していないから
すきバサミを使わずに髪を減らす技術はとてもシンプル。
ハサミで髪を細かく間引いて切ります。
簡単そうに聞こえますが、これが結構難しいんです!私も完全に習得するまでかなり時間がかかりました。
そして技術自体もできる人が少ないのです!
なので良いとは分かっていても簡単にできるものではないのです。
本当にキレイを追求するが故に、大変ですがそこは妥協できません!
実際、当店に通い続けてくれている常連さんは髪の毛がキレイになっていきます!
初めてご来店頂いた時は、すきバサミでバシバシにすかれて広がっていた髪も、ご来店いただく度に毛先を少しずつ揃えるメンテナンスカットとすきバサミを使わずに毛量の調節を繰り返すことで、広がりにくくキレイな髪へと変化したのです!
お客様にも「ここでカットしてから髪の毛扱いやすくなった〜!」と言ってもらえることも多々あります。とても嬉しい…!
髪をすく時、大体根本からすきバサミを入れるので、すきバサミをいれた部分をなくすまでは結構な時間がかかる場合がありますが、信じて通って頂ければ必ず変化はあります!
今まさに、すきバサミで髪をスカスカにすかれて広がりに困っている方へ。
次は『すきバサミで広がってしまった髪へのすぐにできる対処法』を4つご紹介します。
広がりが気になる髪へのすぐにできる対処法
①ドライヤーをする時は強く引っ張らない
ドライヤーをする時の濡れている髪はキューティクルが開いていてとってもデリケートな状態です…!
ある程度の引っ張りは大丈夫ですが、濡れている髪を強く引っ張ると切れ毛や抜け毛の原因になってしまいます。
特にカラーやパーマを繰り返している髪やすきバサミで傷んでしまった髪は優しく扱ってあげましょう。
クセやうねりを伸ばすために引っ張った方が良い!そんな意見もありますが、あまりに強く引っ張るのはやめたほうが良いですよ!
ドライヤーの正しい乾かし方
- タオルドライ
髪を洗った後はタオルで水分をしっかりと吸い取りましょう。
しっかりとタオルドライすることでドライヤーの時間を短縮することができます。
タオルドライする時はゴシゴシすると摩擦で髪が傷んでしまうので、優しくタオルでポンポンと挟むように水分を拭き取りましょう。 - アウトバストリートメントをつける
アウトバストリートメントはドライヤー前につける洗い流さないトリートメントのことでスキンケアで言う化粧水のような役割をしてくれます!
ドライヤーやアイロンの熱、紫外線などからも髪を守りまとまりやツヤを出してくれます。
アウトバストリートメントはドライヤーの前に毎回付けるようにしましょう! - 根本から乾かす
ドライヤーで乾かす時は乾きにくい根本から乾かしましょう。
根本から乾かすことを意識すれば早く髪が乾きますよ! - 毛先を乾かす
根本が8〜9割乾いたら毛先を乾かしましょう。
毛先を乾かす時はキューティクルの向きに沿って上から下に風を当てましょう。 - 冷風で仕上げ
全体が乾いたらドライヤーの冷風機能を使います。
冷風を当てることでキューティクルが引き締まりツヤが出ます。
また乾いてないところが冷たくなるので乾き漏れもなくなります。
②アイロンやコテの温度は140°以下にする
アイロンやコテの最適温度は140°です!
「140°!?低い!そんなのじゃ形が付かない!」と思っている方いますよね…?
私も美容師になるまでは平気で180°や200°でアイロンしてました。今思うととてもゾッとします。
だって、揚げ物の温度でも170°前後ですよ?そう思うと200°で髪をアイロンするのが怖く感じませんか?
髪の毛は主にタンパク質でできています。
タンパク質は熱を加えると固まり、これをタンパク変性と言います。
タンパク変性と言うと難しく聞こえると思うのですが、生卵を熱したらゆでたまごになって形状が変わるのと同じ原理です。
髪のタンパク変性は約140°前後から始まります。
ゆで卵が生卵に戻ることができないのと同じで、髪の毛も高温のアイロンでタンパク変性してしまった髪は元に戻ることはありません。
高温でのアイロンや縮毛矯正で髪が固くピンピンになる現象がまさに髪のタンパク変性です…!
この事実を知ってから、私も140°でアイロンをすようにしたんですが、慣れってすごい!
200°じゃないと形が付かないと思っていたのに、140°で慣れてしまえばなんの問題もなくアイロンできることに気付きました。
高温でアイロンしているそこのあなた。まず1週間だけ140°で試してみてください!
慣れると温度が低くても問題なくスタイリングすることができますよ。
③サロントリートメントを定期的に行う
サロントリートメントとは美容室で行ってもらうトリートメントのことです。
自宅でシャンプーの後に使うトリートメントに比べて圧倒的に補修効果が高いです。
髪は一度傷んでしまうと自然治癒することはありません。
なのでトリートメントで栄養を補うことがとても大切です!
トリートメントをすることで、髪がサラサラになる・ツヤが出る・指通りが良くなる・カラーやパーマの持ちが良くなる・スタイリングがしやすくなる、などたくさん良い効果があります。
しかし、サロントリートメントの効果も永久に続く訳ではありません…!
元の髪のダメージ具合によってトリートメントの持続力は変わってきますが、2週間〜1ヶ月くらいでトリートメントの効果は切れてしまします。
キレイな髪を保つためには月に1回のサロントリートメントをおすすめします!
↓おすすめのサロントリートメントはこちらの記事をcheck↓
美容師がオススメするサロントリートメント8選
④アミノ酸系シャンプーで髪を洗う
まずアミノ酸系シャンプーって何?と思いますよね?
今使っているシャンプーのボトルの後ろに書いてある成分表をチェックしてみてください。
「ココイル…」「ラウロイル…」という表記はありますか?
アミノ酸系界面活性剤にはたくさん表記の種類があるのですが、「ココイル…」「ラウロイル…」の表記のものがほとんどです。
そして、その「ココイル…」「ラウロイル…」の成分が成分表のはじめの方に書かれているかどうか…!
ほとんどのシャンプーが「水」が先頭に表記されていると思います。
シャンプーは60〜70%が水で構成されているので先頭に水がきます。
水の次の2〜3番目くらいに「ココイル…」「ラウロイル…」の成分がきていればそのシャンプーはアミノ酸系シャンプーということになります!
「ココイル…」「ラウロイル…」の表記があっても先頭の方にきていないと、アミノ酸系ではないその他の強い洗浄成分がメインとなっている場合もあるので注意しましょう。
では、なぜアミノ酸系シャンプーが良いのでしょうか?
アミノ酸系シャンプーとは、「アミノ酸系洗浄成分」を配合したシャンプーのことです。
洗浄成分はシャンプーには欠かせない成分で、頭皮や髪の毛の汚れを洗い落とす役割をします。
アミノ酸は、人の皮膚や髪のタンパク質を構成する成分と同じなので、皮膚や髪に優しく、負担が少ないです。
皮膚や髪の余分な汚れだけを落としてくれるので、潤い成分は残してくれて、髪のきしみやパサツキ、頭皮の乾燥が起こりにくいです。
頭皮の乾燥やかゆみ・フケ、髪のパサつきが気になる人、髪がダメージできしむ人などにとてもおすすめです!
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【プロが教える】ダメージの原因と対策!今話題のPIMヘアケアシリーズとは?
最後までご覧いただきありがとうございます!
同じヘアスタイルでもカットの技術ひとつで全然違います。
是非、こだわりの【すきバサミを使わないダメージレスカット】を体験してみてください!